2014-09-22 18:58:20

教皇、アルバニアを訪問、迫害時代の教会の信仰の証しに感謝


教皇フランシスコは、21日、アルバニアを司牧訪問された。

これは、教皇フランシスコにとって第4回目の海外司牧訪問となる。またヨーロッパ圏としてアルバニアは最初の訪問国となった。

アルバニアはイスラム教徒が多数を占め、カトリック信者は全人口のおよそ15パーセント。

同国におけるキリスト教の普及は早く、4世紀にはすでに5司教区の存在が記録されている。4世紀末のローマ帝国分裂の際には、アルバニアは東ローマ帝国下に入り、教会もビザンチンの影響を受けた。15世紀には、アルバニア全土がオスマン帝国に支配され、イスラム化が進んだが、多くの信者は国外に逃れて信仰を守った。

1912年のアルバニア公国としての独立、1925年のアルバニア共和国への移行を経て、1944年、共産党による社会主義臨時政府、1946年、アルバニア人民共和国の誕生により、キリスト教に対する激しい迫害が始まり、多くの司教・司祭・修道者・神学生らが逮捕され、殉教した。1967年、「無神国家」の宣言以来、再びカトリック聖職者の逮捕や殺害が続き、教会は閉鎖・転用あるいは破壊された。1990年以降、徐々に信仰の自由が回復されていった。

教皇の訪問は、かつて無神国家政策によって苦しみ、現在様々な宗教の平和的共存を実現しつつあるアルバニアの国民とカトリック教会を励ますことを目的として行われた。

この日帰り訪問で、教皇は大統領および同国要人らと会見、マザー・テレザの名を冠したティラナ市内の広場でミサを捧げられた。また、教皇は同国の諸宗教指導者らと交流されたほか、教会関係者との夕べの祈り、児童福祉施設で子どもたちとの出会いを持たれた。

教皇はこの訪問で、アルバニアにおける迫害時代下のカトリック教会の勇気ある信仰の証しに感謝されると共に、互いに尊重しあう社会を築き、ヨーロッパの模範として、同国の国旗の鷲のように高く飛び上がって欲しいと励ましをおくられた。








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