2014-06-20 19:09:56

キリストの聖体:教皇「主が与える糧だけがわたしたちを真に育む」


カトリック教会の典礼暦は、20日、キリストの聖体(コルプス・ドミニ)の大祝日を迎えた。

この日は「パンとぶどう酒の形色の下に復活して今も生きるイエス・キリストの現存」を称え、「聖体拝領において信者の霊的食物として与えられるキリストの御体と御血」を賛美する。三位一体の主日の直後の木曜日に祝われるが、日本を含む多くの国では、次の日曜日に記念される。

教皇フランシスコは、同日夕方、ローマの司教座大聖堂、聖ヨハネ大聖堂前の広場でミサをとり行われた。

ミサの説教で教皇は、肉体的な空腹のほかに、人には普通のものでは満たすことのできない空腹がある、それは生きること、愛、永遠への飢えであると指摘。

イエスは人間の奥深くにある飢えに、世界に命をもたらす生きたパンとなって、わたしたちにご自身そのものを与えてくださる、永遠の命を与えるイエスのパンのその本質とは愛であると説かれた。

主から与えられる糧以外のもの、お金や成功、虚栄や権力で飢えを満たす人もいるが、わたしたちを真に育む糧は、主の与えてくださるものだけであると強調された。

ミサ終了後、伝統の「聖体行列」が続いた。聖ヨハネ大聖堂と聖マリア大聖堂を結ぶメルラーナ通りを、司教、司祭、修道者、信心会会員、一般信者らが、天蓋付の車に据えられた聖体の前後を、歌い、祈りながらゆっくりと歩んだ。街道の両側には大勢の市民が行列を出迎え、聖体への信心を表した。

今年の聖体行列では、教皇はあらかじめ車で聖マリア大聖堂に赴き、人々の到着を待った。

大聖堂前では「聖体降福式」がとり行われた。人々が手にするろうそくの光が広がる中、聖体を前に、聖歌「タントゥム・エルゴ」が厳かに歌われ、教皇は聖体顕示台を高く掲げながら会衆に祝福をおくられた。








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