2014-04-18 17:12:38

聖木曜日:教皇、ローマの医療施設で「主の晩餐ミサ」


教皇フランシスコは、17日夕、ローマの医療センターで、主の晩餐のミサを捧げられた。

復活祭直前の木曜日、「聖木曜日」の午後、教会の典礼は「主の晩餐のミサ」と共に「聖なる過ぎ越しの3日間」に入った。

聖木曜日に記念される主の晩餐のミサは、キリストが最後の晩餐の中で聖体とミサ聖祭、司祭職を制定したことを思い起こすもの。ミサ中、キリストが最後の晩餐の前に自ら弟子たちの足を洗ったことにちなんだ「洗足式」が行なわれる。

教皇フランシスコは、教皇に選出されて間もない昨年の聖木曜日、ローマの少年院で主の晩餐のミサを司式されている。今年はそのミサのためにローマ郊外の障害者リハビリテーションセンターを訪れた。

ローマ西北カサロッティ地区にある「チェントロ・サンタ・マリア・デラ・プロヴィデンツァ」は、ドン・カルロ・ニョッキ基金によって運営される医療施設。福者カルロ・ニョッキ神父(1902-1956)は、貧しい人々や病者、特に第2次世界大戦によって親を失った子どもたちや、負傷して障害者となった子どもたちのために尽くしたことで知られる。
現在このセンターでは、子どもたちを中心に障害者の治療とリハビリテーションを行なっている。

同センターに到着した教皇フランシスコは、患者と家族、医療従事者、ボランティアら、およそ5百人の関係者の熱い歓迎を受けられた。教皇は一人ひとりの手を握り、言葉をかけられ、子どもたちを祝福された。

ミサ中の「洗足式」で教皇は、若者からお年寄りまで、国籍や宗教の異なる12人の障害者の足を洗い、その足に接吻された。

教皇は説教で、イエスが自ら模範を示された「互いに愛し合い、奉仕し合う」という教えを忘れないようにと強調された。

教皇の主の晩餐のミサの説教は以下のとおり。

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(福音朗読で)わたしたちは、イエスが最後の晩餐の中で行なったことに耳を傾けました。それはお別れの行為でした。それはイエスがわたしたちに遺した遺産のようなものです。
イエスは神でありながら、わたしたちのしもべとなりました。これがイエスが遺したことです。あなたがたも互いに仕え合いなさいということです。
イエスはこの道を愛のために選びました。あなたがたも互いに愛し合い、愛のうちに互いに奉仕しなくてはなりません。
これがイエスの遺産です!この足を洗うという行為は、象徴的な行為です。これは奴隷や召使が会食者たち、昼食や夕食に来た人々にしていたことです。当時は道は土埃だらけでしたから、家に入るときは足を洗う必要があったのです。
イエスは、一つの行い、一つの仕事、奴隷や召使の奉仕をします。これはイエスがわたしたちに与える遺産なのです。わたしたちは互いに奉仕し合う必要があります。そのために、教会は今日、最後の晩餐を記念します。最後の晩餐でイエスは聖体を制定し、そして、弟子の足を洗いました。これは互いに仕えるということをわたしたちに思い出させるためです。
今からわたしはそれを行ないますが、皆が心の中で隣人を思い、イエスが言う他人のための愛をもって、どうしたら人によりよく奉仕できるかを考えましょう。なぜならイエスはこのようにわたしたちに望まれたからです。








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