2014-01-16 19:02:18

「世界召命祈願日」に向け、教皇メッセージ


教皇フランシスコは、今年度の「世界召命祈願日」のメッセージを発表された。

カトリック教会の世界召命祈願日は、司祭や修道者への神の招き(召命)により多くの人が応えることができるよう、教会全体が祈りを捧げる日で、毎年復活節第4主日に行なわれる。今年は5月11日に記念される。

「召命、真理の証し」と題された教皇のメッセージは、全4章からなる。教皇はこの中で、召命を育てるためには、自分から抜け出し、神に心を開き委ね、その心を「よい土壌」として育てることの必要を説いておられる。

「収穫は多いが、働き手が少ない。収穫のために働き手を送ってくださるように、収穫の主に願いなさい」(マタイ9,35-38)。飼い主のいない羊のような群集を見て深く憐れみ、イエスが弟子たちに言ったこの言葉を教皇は冒頭で観想。

耕し、種を蒔き、育てることで初めて多くの収穫が得られるが、なぜイエスは「収穫は多い」と明言することができるのか、豊かな収穫をもたらすのは誰なのかと問われた。そして、収穫をもたらすのは神、イエスがいう畑とはわたしたち人類であると指摘された。

「すべての召命には、それぞれの道は異なっても、常に自分自身から脱し、自分の存在をキリストとその福音に中心づけ、神の御旨に沿って考え行動することが要求されます。」

「恐れてはいけません。神はご自分の手からなる業を、そのすべての段階を通して、情熱と熟練をもって見守ってくださいます。神はわたしたちを見棄てることはありません。」

教皇はこのように記し、自身の召命が何かを理解しようとする人々に、イエスに耳を傾け、イエスに従い、「霊であり、命である」イエスの言葉(ヨハネ6,62)に内的に変容されるよう自分を委ねることを勧められている。

また、「召命は正しい教会生活を背景に、互いの愛と奉仕によってよく耕された土壌に実るもの、召命は一人で生まれ、育つものではありません」とも述べている。

御言葉に耳を傾け、それを受け入れ、生き、それによって実りをもたらすように、まずは、わたしたちの心を、祈りや聖書、秘跡を通して「良い土壌」とすることが必要と教皇は強調。

「イエスと一致すればするほど、憐れみと真理、正義と平和の神の王国のために共に働く喜びは増すでしょう。わたしたちが従順を通して受け入れることができたその恵みの多さに従って、収穫もまた多いものとなるでしょう」と記されている。








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