2013-12-16 17:41:40

教皇、サンタ・マルタ診療所を訪問、子どもたちと交流


教皇フランシスコは、14日、バチカンのサンタ・マルタ診療所を訪問された。

サンタ・マルタ診療所は、市国内のパラッツォ・サン・カルロにある施設で、経済的困難にある人々とその子どもたちのための無料診療と生活必需品の配給を行なっている。

同診療所は、第一次世界大戦も終盤の1922年、教皇ピオ11世によって設立された。創設のきっかけは、乳製品メーカーの株主であった一人の米国人女性が、ローマの貧しい子どもたちのために牛乳の配給網を作って欲しいと教皇ベネディクト15世に願い出たことに始まる。ベネディクト15世はこの診療所設立の意志を協力者たちに伝えて亡くなり、それはピオ11世に受け継がれることになった。以降、歴代の教皇たちは、この診療所を支援・拡大しながら、その活動を励ましてきた。

診療所の運営は、聖ビンセンチオの愛徳姉妹会に託され、ローマの小児科病院をはじめとする医療施設、薬局の協力、多くのボランティア医師の参加が活動を支えている。ここでは、子どもたちへの定期健診と専門医の診察と共に、母親たちも必要な医療サービスを受けることができる。また、粉ミルク、オムツ、ベビーカー、衣料、食品、おもちゃなどを提供。さらに就学支援も行なっている。現在、国籍も宗教も様々な270家族がここで支援を受けている。

教皇は、聖ビンセンチオの愛徳姉妹会の会員の説明を受けながら、診療所を訪問。大きな興味を示されながら、医療部門、配給部門などをご覧になった。

この後、パウロ6世謁見ホールで、同診療所の支援のもとにある家族と子どもたち、ボランティアの人々と教皇との出会いが行われた。

12月17日に教皇フランシスコは77歳の誕生日を迎えることから、この日、子どもたちは教皇にサプライズのプレゼントを行なった。

各自、一文字ずつアルファベットをあしらったTシャツを着た子どもたちが並びながら「おめでとう、教皇フランシスコ」という言葉を作り出すと、「ハッピーバースデー」の歌と共にケーキが運ばれてきた。教皇は心のこもったこのプレゼントに驚くと同時に、大変喜ばれたご様子で、子どもたちが見守る中、ケーキの上のろうそくの火を吹き消された。さらに診療所を代表して、教皇に白いセーターが贈られた。

教皇は「この訪問のために皆さんありがとう!皆さんの愛、この子どもたちの喜びに、贈り物に、ケーキに感謝します。とても素晴らしい体験です。主が皆さんを祝福してくださいますように」と挨拶し、長く子どもたちや母親たちとの対話を楽しまれた。








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