2013-10-24 18:15:18

教会の模範としてのマリアを考える、教皇一般謁見


教皇フランシスコは、バチカンで23日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中、教皇は「教会の象型と模範としてのマリア」をテーマに、カテケーシス(教会の教えの解説)を行われた。

「聖アンブロシウスがすでに教えたように、神の母は、信仰と愛とキリストとの完全な一致の領域において、教会の象型である」という教会憲章 (n. 63)のことばを教皇は提示。信仰・愛・キリストとの一致の模範としてのマリアを考察された。

まず「信仰の模範」としてのマリアを捉える上で、おとめマリアとは誰であったかを考えるよう教皇は招いた。そして、ユダヤの民の贖いを心から願う少女であったマリアが、贖い主の母となるという神の愛の計画を天使のお告げで知らされ、それに「はい」と受諾したことで、神の御子イエスの母となり、信仰の光の下、イエスに人生のすべてを捧げることになったその生涯を思い起こされた。

マリアの信仰はイスラエルの信仰の完成であり、マリアの中に贖い主を待ち望んでいたイスラエルの民のすべての歩みが凝縮されていると教皇は強調。この意味でマリアは、神の無限の愛の受肉であるキリストを中心に据える教会の信仰のモデルであると説明された。

一方、マリアはどのようにこの信仰を生きたのか、それはすべての母たちと同様に、毎日の生活の様々な心配や配慮の中をシンプルに生きるものであった。聖母のこの普通の生き方こそが、神との、またイエスとの深い対話の土壌となっていたことを忘れてはならないと述べた教皇は、「マリアは我々からかけ離れた存在ではなく、わたしたちの母なのです。試練や困難の時も神に信頼するマリアの信仰の模範に学びましょう」と呼びかけられた。

また、教会にとっての「愛の生きた模範」としてマリアを考える中で、教皇はマリアが親戚のエリザベトを訪ねていったエピソードに言及。エリザベトを訪問しながら、マリアは物的支援だけでなく、自分の胎内のイエスをももたらしたと話された。

「教会も、マリアのようにイエスという大きな贈り物を人々にもたらし、イエスの愛と平和と喜びを伝えなくてはなりません。イエスとその愛をもたらさない教会は死んだ教会です」と教皇は説き、さらに教会とわたしたちがもたらすその愛は、イエスのように無償の愛でなくてはならないと念を押された。

マリアが「キリストとの一致の模範」とされるのは、祈り働くその生活の行動のすべてが常にイエスとの完全な一致のうちになされていたからであると教皇は話された。

「マリアのイエスとの一致はカルワリオで頂点を迎え、マリアは心の殉教をもって、また人類の救いのために御父に命を捧げることでイエスと一致しました」「聖母は御子の苦しみを自分のものとし、御子と共に神の御旨を受け入れました」と、教皇はイエスと常に一致したマリアの生き方を指摘。

自分に必要な時だけイエスを思い出すのではなく、マリアのように、たとえ十字架の道であってもイエスとの深い友情、耐えざる絆を保てるかを自問するよう、信者らに勧められた。








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