2013-08-15 16:25:56

聖母の被昇天:教皇、カステルガンドルフォでミサ、エジプトに平和と対話をアピール


カトリック教会の典礼暦は15日、聖母の被昇天を祝った。

聖母被昇天の大祝日は、神の恵みによってその存在の最初の瞬間から原罪をまぬがれたマリアが、地上の生活を終えた後、原罪の結果たる死の腐敗をまぬがれ、肉体も霊魂も天にあげられたことを記念する。

教皇フランシスコは、この朝、ローマ郊外のカステルガンドルフォでミサを捧げられた。離宮前の広場には、多くの信者が詰め掛け、教皇の言葉に耳を傾けた。

説教で教皇は、聖母被昇天の大祝日が与えるメッセージを「闘い」「復活」「希望」の3つのキーワードを通して提示された。

教皇はミサ中の第一朗読、ヨハネの黙示録中の女と竜の闘いを観想。栄光と勝利を帯びつつも、苦しみの中にある女の姿を、主の栄光と共にありながらも、試練の歴史を生き続ける教会の姿に重ねられた。

イエスの弟子たちが立ち向かうべき悪との闘いにおいて、マリアは決してわたしたちをひとりにすることはないと述べた教皇は、マリアと共に祈ること、特にロザリオの祈りを推奨された。

ミサの第二朗読、コリントの信徒への手紙で、使徒聖パウロはキリストの死者からの復活を信じることの大切さを強調しているが、教皇はここでキリストの復活とマリアの被昇天の関係を考えるように招かれた。

イエスに生涯忠実に従い、イエスの受難を魂の奥深くで共に体験したマリアは、イエスとの完全な一致のゆえに、イエスと共に天国に入ることになったと教皇は述べ、キリストが復活の初穂であるように、わたしたちの母、姉妹であるマリアは贖われた者の初穂であると話された。

福音朗読(ルカ1,39‐56)では、マリアによって「マニフィカトの賛歌」が歌われる。

教皇はマニフィカトを希望の賛歌、歴史を歩む神の民の歌として示しつつ、希望とは、生と死、善と悪の闘いを日常的に生き、キリストの復活と愛の勝利を信じる者が持つことのできる力であると強調。

そして、この賛歌はキリストの体が今日も苦しむ場所で特に力強く響くと述べた教皇は、マリアが常にこれらの苦しむ兄弟姉妹たちと共に歩み、希望のマニフィカトを彼らと共に歌ってくださるようにと祈られた。

ミサの後半に行われたアンジェラスの祈りで、教皇はエジプトにおける前大統領支持派のデモ隊と暫定政府の治安部隊の衝突の拡大に深い憂慮を表された。

すべての犠牲者とその遺族、負傷者、苦しむ市民らのために祈りを約束された教皇は、平和の元后マリアに、エジプトと全世界の平和と対話、和解のために祈るよう皆を招かれた。

また、福者ヨハネ・パウロ2世が1888年の聖母被昇天の日に使徒的書簡「女性の尊厳」に署名してから、この日でちょうど25年を迎えることを教皇は指摘。

女性の尊厳と召命をテーマに記したこの書簡は、「マリアの年」に、聖母の生き方を見つめて書かれたものであることを紹介され、その豊かな内容を再読し、信仰生活に活かすよう勧められた。








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