2013-07-28 17:08:14

WYDリオ大会前夜祭:教皇「信仰を育て鍛え、教会を築こう」「イエスのチームの選手となろう」


教皇フランシスコは、27日夜、世界青年の日(ワールドユースデー、WYD)リオデジャネイロ大会の閉会を翌朝に控え、若者たちと「祈りの前夜祭」をとり行われた。

WYDの前夜祭および翌日の閉会ミサの会場は、当初、リオデジャネイロのグアラティバ地区の「カンプス・フィデイ」を予定していたが、連日の悪天候により土壌の状態が適さないと判断され、前日まで使用したコパカバーナ会場に変更して行われた。

この夜、コパカバーナの海岸にはおよそ200万人の若者が集った。参加者の中には、翌日のミサに備えて会場の砂浜で眠るためにテントや寝袋等を持参した人たちも多く見られた。

前夜祭は、教会の構築をテーマにした若者たちのパフォーマンスと、代表者の信仰体験の分かち合い、そして教皇の説教からなる第一部、次いで聖体礼拝と聖体降福式からなる第二部に分けて行われた。

舞台では、アッシジの聖フランシスコが十字架のキリスト像から「行ってわたしの家を建て直しなさい」と言われたエピソードを背景に、若者たち一人ひとりが参加して教会を構築していく様子が表現された。

信仰体験の証しでは、薬物依存から立ち直った青年、世俗文化の影響で神から離れていた女性、強盗の被害者となり重症を負った青年、困難な土地での宣教に励む若い司祭らが、キリストとの出会いによって与えられた恵みを語った。

「行ってわたしの家を建て直しなさい」と神の声を聞き、その呼びかけに快く答えたアッシジの聖フランシスコが、神の家を建て直すとは石でできた建物を直すことではなく、教会を愛し、それに奉仕することであると次第に理解していった過程を思い起こされた教皇は、「今日でも神はご自分の教会のために若い皆さんを呼んでおられるのです」と話された。

教皇は最初指定されていた会場「カンプス・フィデイ(「信仰の地」の意)」に言及。若者たちが生きるべき「信仰の土壌」を、「種を蒔くための畑」「鍛えるための運動場」「築くための工事現場」として示された。

種を蒔く人が種蒔きに出て行ったが、道端や石だらけの土や茨の間に落ちた種は育たなかった一方で、良い土地に落ちた種は多くの実を結んだという、イエスの「種を蒔く人」のたとえ(マタイ13,1-9)を教皇は引用。

「真の信仰の土壌は一人ひとりの心の中にあります。キリストとその御言葉があなたたちの心に入って、芽を出し、育つようにしてください」と話された。

また、イエスは全人生を通してご自分に従うよう、ご自分の弟子となるようわたしたちを招かれているが、これは「イエスのチームの選手となって競技する」ということと教皇は表現。選手となったからには、日々の訓練が必要だが、その結果としてイエスがわたしたちに与えるものは「ワールドカップ」よりも貴重な、実り多い人生と永遠の命であると説き、若者たちが祈りや秘跡、兄弟愛や理解、赦しや受け入れを通して、信仰を「鍛える」よう願われた。

さらに教皇は、自分たちは一人ではなく、教会の一員であると言うことを忘れないようにと助言され、「イエスがわたしたちに築くよう望まれる教会は、わずかな人しか入れない小さな礼拝堂ではなく、全人類が入るほど大きい、生きた教会なのです」と、共にキリストの教会を築いていこうと招かれた。

集いの後半、聖体礼拝が行なわれ、参加者らはイエスとの内的な対話の時間を持った。最後に教皇は聖体顕示台を掲げて会場の若者たちを祝福された。








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